というわけで。
夏目友人帳 第4期アニメ再開!!
ということで、しょっぱなの1~2話が盛大に滾ったので、小噺で書いてみました。
自分的に夏目は腐った観点で見ることはあまりない(と言いたい)のですが、的場さんが出てきた辺りで「おや様子がおかしいぞ」という感じになってきまして(それは思い違いかもしれませんが)
自分としては田沼君→夏目→←にゃんこ先生(斑)みたいな、この盛大なるトライアングルが好きです。
的場(諏訪部)さんやら名取(石田)さんガン無視です。
田沼君が片想いが似合いすぎてつらいwwwあの子は絶対片想い似合うと思うのです。しかも報われない系の。アイツが幸せならそれでいい、みたいな。
というわけで夏目→←にゃんこ先生、みたいな、ふわっふわした小噺は↓からどうぞ。
そしてお知らせです。
やはり、PCの調子が悪いみたいで、今日からメーカーさんの方に修理に出しています。
一応代理PCの方を貸してもらうようにはしていますが、通販等の連絡が少し遅れてしまうかもしれません。
ご了承下さい。
昨日見てみたら、やっぱり上手く起動しなくて、半泣きになりながら頑張りましたが無理でした。
何でだろ・・・・・BUFFALOの無線LAN設定用のドライバーをダウンロードしたらこうなったので、相性が悪かったのかな、とも思うんですけど、でもMicrosoftも上手く起動しなかったので、もしかしたらそっち関連もダメになっているかもしれないですね。あーあ。
原稿データとか全部USBに入れておいてよかったと心底思いました。やっぱりバックアップは大事ですよね、PCしかり人間しかり。

優しい声が聞こえる
ただただ傍にいてくれる、声が
やさしいこえ (ver.夏目)
『ソイツは君が好きでも、ましてや愛情を感じているわけではない』
違う、ととっさに思った。
にゃんこ先生は、あなたが考えているような、そんな妖怪じゃない、と。
確かに俺様だし、我儘だし、ちょっとムカつくこともあるけれど、でも、何だかんだと俺に付き合ってくれて、ずっと傍にいてくれた。
『友人帳など、私に寄越せ。面白おかしく使ってやる』
にゃんこ先生はそう言うけれど、でも、俺にはちゃんと分かっているんだ。
にゃんこ先生が、俺のためにそう言ってくれているのを。俺を妖怪から遠ざけて、人間としての生活をさせてくれようとしているのを。
俺はそんな不器用な優しさが、暖かくてたまらなかった。だから、友人帳はまだにゃんこ先生には渡したくない。渡してしまったら、一緒にいる意味がなくなってしまう。
まだこの暖かさに、触れていたい。そう、思ってしまうから。
『またコレに害を成すというのなら、祓屋ではなく私が相手になってやろう』
にゃんこ先生は、鋭い目つきでそう言ってくれた。とても怖い目だったけれど、でも、とても嬉しかった。やっぱり、にゃんこ先生はとてもとても優しい。
だけど同時に、少し緊張してしまう。大きいときのにゃんこ先生はいつもと違って、いつも以上に堂々と立ち振る舞うから。その姿がとても綺麗で、見惚れてしまう。
俺はその姿を思い出しながら、にゃんこ先生の広い背中にしがみついて、その綺麗な毛並みに顔を埋める。
「なぁ、にゃんこ先生……」
『何だ?夏目』
低くて、透き通るような声。柔らかく耳に響く、その声。その声が俺の名を呼んで、何故か知らないけれど、泣きたくなった。
俺は熱くなる瞼を誤魔化すように、ぎゅっと強くしがみつく。
「なんでもない」
『……―――そうか』
にゃんこ先生は、何も聞かずにただ黙ったまま、空を駆ける。
だけど少し間を置いて、にゃんこ先生は前を向いたまま、ぽつりと呟いた。
『夏目』
「……あぁ」
『私は、気に入らないヤツの護衛なんてやるほど暇じゃない。……的場の小僧に何を言われようが、お前の気にすることではないぞ』
「……分かってる」
分かってるよ。
それでも、いつもは遠回しな言い方しかできないにゃんこ先生の精一杯の言葉が、嬉しいんだ。
ひゅう、と風の切る音が聞こえる。空の匂いがする。
俺は体いっぱいにそれを感じながら、そっと囁く。
……―――ありがとう、にゃんこ先生。
その囁きが聞こえたかどうかは分からないけれど、にゃんこ先生は黙ったまま。
ただ、あぁ、と誰にともなく返事をする声だけが、その場に響いた。
とても弱くて、とても小さな人間のこども。
だけどそれゆえに、あまりにも私にはその存在は大きすぎた。
存在価値 (ver.にゃんこ先生)
的場という祓屋の男は、妙に夏目に執着を持っているように思えた。友人帳の存在は知らないものの、夏目の放つ独特の雰囲気から、何かを察しているのだろう。あのいけすかない名取よりも、更に気に食わない男だ。
『ソイツは君が好きでも、ましてや愛情を感じているわけではない』
全くもってその通りだった。最初は。
夏目と出会った当初は、利用するだけ利用してやろうと思った。面白い人間だと思ったし、友人帳は魅力的だ。ちいさな人間で遊びながら、じっくりと友人帳を狙うのも悪くない。そう思っていた。
なのに、いつの間にか、私は夏目に毒されていた。
傍にいればいるほど、夏目というこどもは不思議なこどもだった。
困っている妖怪がいれば助け、時には騙され、命を狙われる。危なっかしくて見ていられなくて、終始ハラハラしていないといけない。
それなのに、こどもは笑う。良かったね、と自分のことのように。
馬鹿だな、と思う。
だけど同時に、そんなこどもがひどく愛おしかった。
用心棒である私を庇ったり、友人帳を狙う妖怪を助けようとしたり。本当に、このこどもは分からない。分からないけれど、それが夏目なのだと思う。
だから、そんな夏目を理不尽に傷つける存在を、許せないと思う。
妖怪に囲まれ、「不幸」だと罵られる夏目の姿を見て、カッと頭に血が上った。
お前たちに、コイツの何が分かる。
コイツの価値など分からないお前たちに、コイツを罵る資格などあろうものか。
私は気が付けば、夏目の身を浚っていた。ただただ、守りたいと思った。
ただ、それだけだった。
『……私も、随分と夏目に毒されたものだ』
私は小さく苦笑を漏らす。
そして背中に乗せた小さな温もりを想う。
いつもは軽いはずの夏目が、ほんの少しだけ、重いように感じるのは。
もしかしたら、私がただ、夏目をそれだけ大きな存在なのだと思っているからなのだろうか。
不意に、そんなことを想った。
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