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管理人の日常だったり、萌えだったり。
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    明けましておめでとうございます!!

    というわけで。

    新年、明けましておめでとうございます!!
    なんやかんやで、2012年です!辰年です!銀魂干支で言うならヅラの年ですね(笑

    まぁ、今年も一年、何やかやと色々とあるかと思いますが!!これからもどうぞよろしくお願いします!

    今年は青祓の映画も公開されるし!リリカルなのはの映画もあるし!コナンの映画も見に行かなきゃだし!1月はドームイベもあるし!とまたまた大変な一年になりそうです!

    ということで!↓から那儀さんからのお年玉、ということで、銀魂の小噺を書きました。
    銀→←土です。なんでサイトの方に更新しないのかというと、かなり短いからです(笑

    ではでは、↓からどうぞ!!

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    LOVE SONG  ver銀時
     
     
    このままでいいと、思っていた。
    時々道で会ってたわいもない喧嘩をして、時々酒場で一緒になって並んで酒を煽って。
    その怒った顔も、少し赤らんだ横顔も、隣で見られればそれだけでいいと思っていた。
     
    だけど。
     
    煌びやかなかぶき町のイルミネーションの中、速足で帰路に着く人々を見て、そっと息を吐く。
    年の瀬の今夜、きっと暖かな家族の待つ家に帰っているのだろう。そんな姿を見て、俺は脳裏に思い描く。暖かな家族と呼べるものはいないけれど、それ以上に暖かくて大切な人たちを。
    そしてその中にいる、アイツの顔を。
    あぁ、こんなにも自然に、アイツの顔が浮かんでくる。
    俺は小さく苦笑を漏らす。ふ、と白い息が空に解けて、消えた。
     
    どんなに誤魔化そうと思っても、心が勝手にアイツを思い浮かべてしまう。そう、心が叫んでる。アイツじゃなきゃ、ダメなんだ、と。
    アイツを思うだけで切なく胸が締め付けられて、苦しい。なのに、止められないんだ。
     
    その時丁度、遠くの方から鐘の音が聞こえてきた。あぁ、今年が終わりを告げる。そして新しい年が始まるのだ。
    俺はその音を聞きながら、居もしない神様に、祈ってみる。
    もし、叶うのなら。
    来年のアイツも、その先のアイツも、ずっと、あの真っ直ぐな瞳のまま、あの強い心のままで、いられますように。
    アイツが大切に思う真選組や近藤の隣で、ずっと、笑っていてくれますように。
     
    俺の隣じゃなくてもいいから、アイツが笑っていてくれますように。
     
    そのためなら、俺はどんなことだってできる。もちろん、俺にだって大切なものはあるけれど。でも、俺にできることがあれば、精一杯、尽くしたい。
    それくらい、アイツが大事だから。
     
    世界中の誰もが、俺をかっこ悪いと罵ってもいい。
    ただ、アイツのあの真っ直ぐな心を、守りたい。
     
    「……なんて、ガラにもねぇなぁ……」
     
    俺は小さく苦笑する。
    こんな風に誰かを想うようになる自分が、なんだか妙に居心地が悪い。なのに、悪くないと思う。
    暖かな思いは静かに心を満たす。
     
    さぁ、早く帰ろう。俺の、居場所へ。
     
    そして、何やかやと騒がしいメンツが集まって、はちゃめちゃになりながらも、また。
    ゴリラと一緒にやって来たお前と、飲み比べをするのも悪くない。
    今年もよろしく、なんて言えば、きっとお前は顔をしかめて、よろしくじゃねーよ、なんて苦々しい口調で言うんだろう。
     
    そんなことを考えながら、俺は万事屋への道のりを足早に歩いたのだった。
     
     
     
     
     
    LOVE SONG  ver土方
     
     
    今年も、終わる。
    一年一年が、とても早く感じる。それこそ一週間、一か月でさえ早く感じる俺にとっては、一年なんてあっと言う間だ。
    真選組が結成されて、数年。がむしゃらに走ってきた。それこそ、真選組の為ならと汚いことを平気でやってきた。そうして、今の真選組があるのだと思う。
    まぁ、上にも下にも問題児だらけのこの組織を強くするには、当然のことだと思うのだけれど。
     
    俺は苦笑しつつ、そっと部屋の襖を開ける。夜空には月。雲一つない空に浮かぶそれは、見事なまでに輝いていた。
    綺麗だな、と目を細めて鑑賞していた俺は、ふいに脳裏によぎった男の姿に、眉根を寄せた。
     
    銀色の、ふわふわとした髪。死んだ魚みたいな目をした、しかし魂は真っ直ぐな男。
     
    一つもいいところのないマダオのくせに、いざとういう時はその瞳を輝かせて守るもののために戦う、侍。
    俺はあの男が嫌いだ。だが同時に、強い憧れを抱いている。それこそ、思慕しているかのように。
    近藤さんに抱いている感情とはまた違う。自分でもよく分からない、感情の動き。それが全部、あの男に向かっている。
    どうしてなのか、理由はよく分からないけれど。たぶん、最初に会った時から、俺はあの男に捕らわれているのだろう。
     
    だがその感情を、告げるつもりはない。
     
    あの男には、ちゃんとした居場所があって。
    俺にも、捨てられないものがあって。
    どうやっても報われないし、俺は今のままでも満足していた。
     
    時々道で会って喧嘩して、酒場で一緒になれば飲み比べなんてして。
    ムカついたような顔も、ゆるりと笑うその横顔も、近くで見れればそれで十分だからだ。
     
    だから、俺はあの男を望まない。
    あの男には、自由でいて欲しい。
    あの暖かな場所で、ゆらりゆらりと空を漂う雲のように。
    そんな風に居て欲しいと、俺は信じてもいない神とやらに祈ってみる。
     
    アイツが、この一年、いや、ずっと先も。
    あのゆるりとした笑顔のままで、いられますように。
    俺が願うのもおこがましいかもしれないけれど、願わずにはいられないから。
     
    「……ガラにもねぇな、くそ……」
     
    俺は舌打ちをする。同時に遠くの方で鐘の音が響いた。
    また、新しい一年が始まる。俺の、俺たち真選組の怒涛の一年が。
    上等だ、と笑みを浮かべて、そっと目を閉じる。
     
    また今年も、近藤さんはお妙を追いかけるのだろう。そうして、総悟はあのチャイナ娘と喧嘩して、眼鏡と山崎は地味同士で地味に仲良くして、俺は……―――アイツと飲み比べをするのも、悪くない。
    そしてお前は今年もよろしく、なんて緩く笑って、よろしくじゃねーよ、なんて返す自分がいて。
     
    そんな風に過ごす一年でありますように、と。
     
    俺は鐘の音を聞きながら、そんなことを祈った。
     
     
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